十条四郎についての逸話が残されています。
四郎は大変な力持ちで、あるとき太い松の枝に腰をかけていると熊野詣の一行がやってきた。四郎の腰をかけているのを見て、自分たちも松の枝に腰をかけた。そこで四郎は、「自分はもう出かけるから、お前さんらも腰を上げよ。そうでなければこの枝で跳ね飛ばされてしまうぞ。」と言いましたが知らん顔をしている仕方なく四郎は立ち上がると腰をかけていたものは、みんな松の枝で跳ね飛ばされてしまいました。四郎は力持ちだったので、土地の人はみんな{悪四郎」と呼び、近くには悪四郎山があり、そこには悪四郎を祀る神社もありました。
この王子名の表記はほとんどが重點(じゅうじょう)とされていて紀伊続風土記では(十丈)とされています。
天仁二年(1109)の中右記にも既に名前が出ていることから古くから知られた王子であることがわかります。